青に溶ける、きみ。


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土曜日の午後。

外は相変わらず暑くて、窓の向こうでは蝉が夏を叫んでいた。


緑が家に来る日はいつも決まっていて、特別なことをしなくても時間は自然に過ぎていく。


くだらない話をして、笑って、お菓子を食べて。そんな何気ない時間が、昨日まで張り詰めていた心を少しずつほどいてくれていた。



でも、ずっと胸の奥に引っかかっていることがあった。



「ねえ、緑」



そう呼ぶと、緑が顔を上げる。



「なに?」



私は少し迷ってから、花火大会の日のことを話し始めた。


大塚くんに誘われて、二人で行ったこと。

あの日、大塚くんから告白の返事をするつもりだったこと。ちゃんと向き合うつもりでいたこと。


でも、人混みの中ではぐれてしまったこと。


そして、そのあと偶然晴海と会って、一緒に花火を見たこと。


昨日、大塚くんに返事をしたこと。断ることを伝えたこと。


大塚くんが優しかったこと。泣いてしまった私のところに晴海が来てくれたこと。



全部話し終わると、緑はしばらく黙っていた。そして、ふっと優しい顔で笑った。