昼休み、晴海が購買のパンを片手に戻ってくる。 「午後の授業、眠くなりそう」 「寝たら先生に怒られるよ」 「じゃあ起こして」 軽い冗談だったのに、その言葉だけで胸が騒いだ。 「……自分で起きて」 そう返すと、晴海は楽しそうに笑う。 ……ずっと。ずっと、この笑顔だけを見ていれたらいいのに。 今日の放課後、大塚くんと話をする。 大塚くんは、何も悪くない。むしろ、いつも真っ直ぐで、優しくて、私のことを大切にしてくれた人だった。 だからこそ、中途半端な答えだけは渡したくなかった。