青に溶ける、きみ。




「…うん」









「…帆高」

「うん」










この三文字が、こんなにも大切に音になったこと、今まであっただろうか。


“ほ” “た” “か”


バラバラでは、意味を失い、私の大切から遠ざかるのに、“ほたか”と並んだ瞬間、かけがえのないものに変わる。


なぜか、泣きそうになって、泣かないように、と上を見上げれば、夜空に花火が咲いていた。


心はいっぱいで、花火さえ目に入らない。





目の前で嬉しそうにはにかむ晴海を見て、余計にそう思った。


苦手なはずの夏が、今年は輝いて見えていたらいいな、と。




でも、私にとっては、この一瞬だけで、十分すぎる夏だった。