青に溶ける、きみ。




恥ずかしい。本当に恥ずかしい。

まるで何かを期待しているみたいで、まるで何かを失うことを怖がっているみたいで。


そんな資格、どこにもないのに。


晴海にとって私は、数あるクラスメイトの一人。それ以上でも、それ以下でもない。


私が誰と歩こうと、誰と笑おうと、晴海には何も関係ない。


それなのに一人で勝手に胸を苦しくして、勝手に見られたくないなんて思っている自分が、あまりにも思い上がっていて嫌になる。


そして、その一方で、目の前には私に真っ直ぐ向き合ってくれている人がいる。


勇気を振り絞って、その想いを言葉にしてくれた人。


その人と一緒にいるのに、心は何度も後ろを振り返ろうとしてしまう。



こんな私は、大塚くんにちゃんと向き合えていると言えるんだろうか。


誠実だなんて、胸を張って言えるんだろうか。



「夏井。りんご飴、どうぞ」



赤く透き通った飴が夕暮れの光を受けて、小さな宝石みたいにきらりと光る。



「あ……ありがとう」



そっと受け取ると、大塚くんは満足そうに口角を上げて笑った。