青に溶ける、きみ。




でも、考えれば考えるほど、胸の奥に浮かんでくる面影は、いつも違う人だった。


気づけば視線の先にいて、名前を呼ばれるだけで鼓動がひとつ遅れて、笑い声を聞くだけで季節まで明るく色づいてしまう人。


夏の青空が誰よりも似合って、まぶしい陽射しさえ味方につけてしまうような人。


風が吹くたび、制服の裾を揺らして笑うその姿は、ずっと鮮やかに私の心へ焼きついていて、


どれだけ目を逸らそうとしても、最後には必ずその人の笑顔へたどり着いてしまう。



「緑は今日、クラスのみんなで花火大会に行くんだよね?」

「うん。たぶん晴海も来ると思うよ」



その名前が耳に届いた瞬間、心臓が小さく跳ねた。


窓の外では、夏雲がゆっくり流れていて、蝉の声が途切れることなく響いているのに、私の時間だけが少し止まった気がした。



「……私、晴海に、今日は緑と行くかもって言っちゃった……」



恐る恐るそう打ち明けると、緑は「あちゃー」と額に手を当てて、大げさに肩を落とした。


その反応に、ますます胸の奥が落ち着かなくなる。