冬の光にヴェールは要らない

ベッドの横に置かれたスマホの充電器に手を伸ばし、そのままコードに繋ぐ。

ベッド横にコンセントがあるのはありがたい。

コンセントに差したと同時に充電が始まったと示すようにスマホが一瞬光る。

それを確認してから、私はスマホを枕元にポイっと軽く投げた。

「はぁ……」

自分自身もベッドに横になり、目を(つぶ)る。

今日で拓人くんと壮矢に会うのは最後のつもりだったのに、結局私は連絡先を交換した。

頭に拓人くんの言葉が繰り返し、流れる。

「またねー、万桜お姉ちゃん!」

またね、はもう二度と会わない人には使わない。

そういう言葉だ。

だからこそ私は拓人くんに手を振り返すことしか出来なかった。

またね、とは返せなかった。