「……し、真堂……」
不安げに真堂の方を見つめるとニコりと笑顔を向けてくれた。
この状況でも全く動揺していない真堂の態度に少しホッとする。
「見回りかな?見つかったら面倒だな…」
「ちょ、ちょっと……こっち来てるけど、どーすんのよ……?」
水瀬ちゃんは琥珀君がくれたお守りを握り締めてガクガクと震えている。
真堂はしばらく考え込んだ後、"なるべく音を立てずに空き教室の中でやり過ごそう"というシンプルな結論に至った。
4人で近くの空き教室の中に入り、扉を背にしゃがみ込んだ。
段々と近付いてくる足音に、恐怖からか水瀬ちゃんはギュッと目を瞑っていた。
ギシッ…ギシッ…と、ゆっくりと腐った板を踏みしめる音が扉の向こうから聞こえてくる。
今まさに、誰かが私達のすぐ側を通り過ぎて行ったのだ。
ゆっくりと足音が遠のいて行くのが分かり、少しばかりホッと息を撫で下ろした。
(……もう行ったかな……)
真堂に目を合わせると、真堂はコクリと頷いて扉をゆっくりと開き周りを確認した。
そして、私達の方に向き直ると安心したようにヘラりと笑って見せた。


