「あの野郎、本気でお前を連れて行くつもりだったのか……?」
「わ、私も冗談だと思ってたからさ……ちょっと驚いたなーって……」
「……ま、どっちにしろお前には関係ない話だな」
「なんで……?」
「だってお前は行かないじゃん」
世那は至極当然と言うように頬杖をつきながら不機嫌そうに言った。
いつもなら世那の圧に押されて頷いていた所だが、ふと琥珀君の言葉を思い出していた。
『大事なのは夕香里が行きたいかどうかだと思うよ』
「…でも、夜の旧校舎探検なんて面白そうじゃん?私は行ってみたいなーなんて……」
そう控えめに呟くと、世那は信じられないような物を見る目で私を見つめ、意味が分からないと言った様子で「はぁ……?」と言葉を零した。
「なに言ってんの、お前……?」
「こっ、琥珀君が世那も誘いたいって言ってたよ!だから世那も来れば良いのになぁ…?」
「行く訳ねぇだろ、そんなカス共の集まりなんか」
「……な、なら…私は行ってくるよ。たまにはさ、そういう刺激があっても面白いかな」
「……気持ち悪……お前さぁ、いつも"ぼっち"だからってたまに構われたぐらいで勘違いすんなよ」
吐き捨てるように言う世那の言葉に違和感を覚える。
いくら世那と言えど、さっきからあまりにも発言が酷いんじゃないか。


