「あ!!世那ーー!!」
突然教室のドアの方から大きな声が聞こえてきた。
二人でそっちの方に見ると、案の定と言うべきか甲斐君がパッと顔を明るくして教室の中に入って来た。
「世那!大丈夫か?怪我とか…」
「おー、あんなのすぐ治ったわ」
「良かった〜……いやさ、俺世那がどんだけ怪我したとか分からなかったから…一週間マジで長かったよ!」
「甲斐君ずっと世那のこと心配してたもんね…」
私の言葉にコクコクと必死に頷く甲斐君に思わず笑ってしまう。
肝心の世那の反応は「ふーん」とどうでも良さそうだが、内心はそんなに悪い気はしてないはず。
「そういやあの暴力野郎も来てんのか」
「早崎の事か?世那が来れるって事はあいつも来てんだろうけど…でも、俺が居る時にあいつが来たら、俺がバッチリ追い返すさ」
「もう流石に来ねーだろ。なぁ?下僕」
「うーん、どうかなぁ……流石にまた殴ったりはしないと思いたいけど…」
様子を見に来る可能性は全然あるからまだハッキリ来ないとは言えない。
しかも、こんな短期間でまた暴力事件なんて起こしたら今度は停学処分じゃ済まないかもしれない。
甲斐君も今日は世那の所に頻繁に来ると思うから大丈夫だとは思うけど、なんともなぁ。
北川先生が来るまで甲斐君は久しぶりの世那に熱心に話題を振っていたが、当人は相変わらず適当な返事を返していた。


