気まぐれ王子と召使い


こういう真面目そうなタイプと世那の相性が良い訳もなく、世那は"桜木先輩"という言葉に鼻で笑った。



「ハッ…誰か知らないけど、お前が新しい恋人ってやつ?」


「そうだって言ったらどうするんだ?」


「こんなのと付き合うなんて本当見る目ないんだな〜って思っただけ」



世那は意地の悪そうな顔で笑うと、彼は世那を無理矢理立ち上がらせて壁に押し付けた。

ゴンッ、と鈍い音が鳴ると共に世那は一瞬顔を歪ませたがすぐに挑戦的な表情になった。



「ふざけるな!!お前と違って、俺は先輩を傷付けたりはしない!!」


「先輩は傷付けないけど赤の他人は傷付けんだ?ギャグセンあるねキミ」


「……俺を馬鹿にするのは百歩譲って許してやる。だけど、先輩には謝ってくれ。誠心誠意、悪かったと」


「なんて謝んの?一日で興味無くなってごめんなさいって?」



そう世那の口から発せられた瞬間、ゴッ、と骨が当たるような音が世那の顔から聞こえる。

ドタンッ!と激しい音を立てながら周りの机を巻き込んで倒れる世那に、教室の中は女子生徒の悲鳴が聞こえ、騒然としていた。