気まぐれ王子と召使い

「下僕」


「は、はいっ!?」


「お前も付いてくるよな?」


「な、なんにでしょうか……」


「2組にだよ。まずは聞き込みだろ?そんで、西宮と付き合ってる証拠が出てきたら脅しに使ってやろーぜ」



なんだか世那がとんでもない事を言っている。

脅すって、なにを脅すつもりなんだろう…?



「なんでそこまで……なにか琥珀君に恨みでもあるの?」


「恨みなんて別にねぇけど。俺が気に入らないって理由だけで十分だろ?……つーか、"琥珀君"って馴れ馴れしく呼ぶなよ、鬱陶しい」



世那は整った顔を少し歪ませ、私を睨み付けた。

流石の甲斐君も強ばった顔で「ひでー脅しとかはやめろよ、本気で刺されっから」と宥めている。


「別に金巻き上げるとかしねーよ、そんなしょうもない事したってなんも楽しくないからな」


「じゃあなにするつもり?」


「お前に言う訳ねーだろ」



そう言って世那は肩をすくめたが、その瞳にはどこか苛立ちが浮かんでいる。