気まぐれ王子と召使い



「須藤サン?もさ、もしかしてあんま気とか使えないタイプ?」


「え?あっ、ごめん!もしかして、世那君は私居るの嫌だった?」


「アンタだけに限らず、俺は知らない奴と一緒に飯食うの好きじゃないんだよね」



須藤さんの方を見ずに、弁当を見つめながら薄く笑う世那にこっちは冷や汗が止まらない。

世那にしては言葉を選んでる方だけど、世那をよく知らない須藤さんからしたらかなり冷たい印象を受けるだろう。

現に須藤さんは傷付いたように眉を下げて悲しげな顔を浮かべている。


「ごめんね、私あんまり気が使えなくて…山吹さんもごめんね!迷惑だったら山吹さんも言って良いからね?」


「へっ?わ、私は全然!!須藤さんと話したいと思ってましたし……!」


「本当?嬉しい!そう言ってくれるだけで救われるよー!」


ニコニコと楽しそうに笑ってくれる彼女を見るとどうしても嫌な人には見えない。
世那には申し訳ないが、彼女を拒絶する事は私には出来なさそうだ。


甲斐君と須藤さんは地面に座ると、弁当の風呂敷を広げ始めた。


甲斐君が話して、須藤さんが更に話題を広げて私が相槌を打つ。

世那はと言うと不機嫌で何にも話したがらないで、早々に昼寝の態勢に入ってしまった。