「お前さぁ、昼休みどこ行ってたんだよ」
案の定と言うべきか、世那は拗ねたように私に言葉を投げた。
昼休みは、結局終わる数分前に教室に戻った。
まだ話してたらどうしようと思ったけど、その頃には世那の周りに居た人達は皆自分の席に戻っていた。
少しホッとしたけど、それでもドロドロとした汚い感情が胸の中から消える事はなかった。
なんで、あの時私が馬鹿にされてたのに言い返さなかったの?
私なら、世那をあんな風に馬鹿にされたら許せないのに。
世那が陰口を言っていた訳じゃないのに、ずっとモヤモヤとした感情が消えない。
世那の問いに応えない私に痺れを切らしたのか、今度は不機嫌そうに「おい」と声をかけた。
「なんとか言ったらどうなんだよ」
「……んで……」
「あ?なに?」
「なんで、私を庇ってくれなかったの……」
ぽろり、と言葉が口からこぼれ落ちた。
言うつもりなんて無かった。
だって、そんな事世那に言ったって仕方ないし、私だって言いたくなかった。
でも、どうしても世那なら私を庇ってくれると勝手に期待してたんだ。


