気まぐれ王子と召使い



「人には色んな悩みがあるんですよ…」


「ふぅん?言ってみろよ」


「抱えてしまうから悩みというのが生まれるのでして……」


「御託はいいから喋れっつってんだろ、何度も言わすな」



優しいんだか優しくないんだかよく分からない態度だなぁ。

でも本人を目の前にして「世那の事で悩んでます」とは流石に言えない。

びちゃびちゃと手に当たる水を見ながら、なにかないかなぁと言葉を探してみる。



「あ〜〜……そう言えば最近、世那さん彼女作ってないですよね」


「なんでそこで俺の話になんの?」


「え"っ、いや、なんとなく……?」



不味い、世那の事で頭がいっぱいになってたので話題が全部世那関連になってしまった。

苦し紛れの言葉に世那は「ふぅん」といつものように鼻を鳴らすと、面倒臭そうに口を開いた。