気まぐれ王子と召使い



今日、世那は久しぶりに私の家に遊びに来ている。


なんでも「クソ女が家に帰ってきた」との事で、一時避難という形で私の家に来たらしい。

お母さんは仕事で居ないので、一応世那が来る事を電話で伝えると『えー!?世那君がうちに遊びに!?精一杯もてなしてあげて!』とテンションが上がっていた。

うちのお母さん世那のことめちゃくちゃ気に入ってるんだよなぁ。


言われた通りにせっかくなのでもてなしてあげようと料理を作っていた所、先程のような事になった次第である。



「お前さぁ、今日何回目だよこれ」



呆れた顔で、ジャーっと勢いよく水道の蛇口をひねり私の手を冷やしてくれている世那に苦笑いを浮かべる。

さっきのが初めてじゃない。
世那と会話していている時とか、冷蔵庫の前に立った時とか、ふと考え事をしてボーッとしてしまう。


こういう時の世那は珍しく甲斐甲斐しく世話を焼いてくれたりするから反応に困ってしまうんだよね。