「当たり前だろ!あのクズ野郎は先輩を唆して、好き放題先輩を弄んだんだ!だから、先輩はその時の事を今でもずっと引きずってる…」
「……まぁ、それが事実だとしても、早崎が涼井を恨んだって仕方ないだろ?お前は桜木先輩に振られて今はただの後輩なんだし」
「じゃあなにか…?先輩はずっとこの傷を背負わなきゃいけないっていうのかよ」
「背負っていくかは知らないけど、お前が涼井をぶん殴って解決するもんかね」
「解決するかしないかは涼井を殴ってから決める」
うーん、と珍しく口をへの字にする真堂。
感情的すぎる早崎と、論理的な真堂とじゃ話が合わないのも無理はないかもしれない。
「面白そうな話があるから飛んできたのに、こんな物騒な話になってくるとは。なぁ山吹?」
「…………へ?」
真堂がさも当たり前のように身を潜めて盗み聞きしていた私の方に視線を投げかける。
他の二人も私の名前が出た事に驚いたように目を開き、三人分の視線が私の方に注がれた。


