気まぐれ王子と召使い


帰りのHR。

帰り支度を終え、真堂が居る5組に向かおうと席を立つ。


「おい、召使い」


「はっ、はいっ!?」


腕をがっしりと掴まれ、世那に呼び止められる。
突然の事で怯える私に、世那はケロッとした様子で口を開いた。



「なーにビビってんだよ。久しぶりに一緒に帰るぞ」


「え?あ、一緒に…?」


「そー、一緒に」



思わず世那の発言に目をぱちぱちとさせる。

世那にしては妙に上機嫌と言うか、どことなく甘えてる感じがする。

(もしかして、仲直りして浮かれてるのかな?)


普段の世那なら絶対にありえないが、もし本当にそうならちょっとキュンときてしまう。

だって、そんなのちょびっとだけ可愛いと思っちゃうよ。



「せ、世那さんが良いなら…そ、そうする?」


「おー、そーする」


いつになく素直な世那に、段々絆されてしまう。

別に真堂に聞きに行くのなんて明日でも大丈夫か、と簡単に流されてしまう自分自身に苦笑した。