いつものオレンジ色の頭に汗を滝のようにかいて息を荒くさせている所を見るに、本当に怖かったんだろうなと言うのが分かる。
「あ、焦った〜……!鍵閉められたからマジで終わったかと…」
「別に俺は鍵なんて持ってねーよ?こうすれば内側からでも鍵をかけたり開けたりできるぜ」
ほら、と言いながら、真堂はドアノブの下にある小さなスイッチを押しながらドアノブを引いた。
するとカチャリと音が鳴って、再びドアに鍵がかかるのが見て取れた。
「よ、よく鍵のかけ方を知ってたね…」
「まぁな」
そう言って真堂はわざとらしく額を擦り、甲斐君に非難の眼差しを向けた。
「しっかし、甲斐よ……危ない真似させんなよな、危うく大怪我する所だったよ」
「ごめん、真堂……!それに夕香里ちゃんも…俺の考えが足りてなかった…本当に酷いことをした…」
「わ、私は良いけど……でも、本当に危ないよ。こんな暗い所で急に脅かそうなんて…」
「山吹の言う通りだ。もし俺達が酷い怪我をしてたら、お前は責任取れんのかよ?」
ビクッと身体を震わせ、私達に申し訳なさそうに顔を歪ませる甲斐君。
甲斐君の反応を見るに、本当に怪我をさせるつもりは無かっただろうに、これだけ責めるのはちょっと可哀想じゃないだろうか。
「そう、だな……本当にごめん…謝っても許されないだろうけど、俺が出来る事はなんでもするよ…」
「なんでもする、か。本当になんでもだな?」
「……え?お、おう。男に二言は無いさ」
その言葉を聞くと、真堂は目を猫のように細めてニンマリと満足そうに笑った。


