気まぐれ王子と召使い



真堂と二人で旧校舎の中を探索する。

雰囲気のある旧校舎の中を探検するだけでも楽しいけど、今の所それらしき隠し通路は見当たらない。



「おっかしいなー……結構歩いてんだけどな」


「もう行ってない所と言ったら生物室ぐらいしかないよ…」



うーん、と頭をかきながら悩むように唸る真堂。

所詮、噂は噂だったんだろうか。


二人で生物室に静かに向かっている時に、ふとあの時の言葉が頭をよぎった。



『涼井、お前中二の時にしたことで山吹にバレたくない事があるんじゃないか?』




「……ねぇ、真堂」


「んー?」


「話が逸れるんだけど……この間世那に言ってたこと、今なら教えてくれてもいいんじゃない…?」



真堂の様子を伺いながら聞くと、真堂はすぐに「嫌だね」と当たり前と言うように私を見やった。