秋も深まり、冬が始まりそうな頃のこと。
ROOTSのサードシングルもbihukaの後押しもあり、飛ぶように売れた。
そんな中、一日はもっていた記憶を私は日に何度か完全に何度か無くすようになった。
一方、朔はなんと海外の大学に推薦合格が決まったらしい。
もう高校の授業はでなくても、ほぼ卒業したようなものだ。
「どんどん離れていくね、私達」
こうしてどんどん離れていって、いずれ何もかもが変わってしまって、あなたが誰だかも分からなくなっていく。
「灯、お願いだからあの薬を飲んでくれ。もう、ぼくが耐えられないんだよ。灯が辛そうなのを見てるのは」
「朔のお願いでも、それだけはできない」
「どうして……!飲めば記憶を失わないでいられるようになる。それにROOTSとしての活動ももっと楽になるのに」
「それでも朔が……好きだから。ごめんね。こんなちっぽけな気持ちとか記憶しかもう残ってないけど、やっぱり私の心が言うの」
「灯っ」
朔は抱きしめてくれる。
「ねぇ、お願いがある」
「なんだ?」
「私、きっともうすぐしたら入院しないとダメなくらい忘れちゃうと思うの。だから最後にお父さんとお母さんのお墓に私も挨拶に行きたい」
「いいよ、一緒に行こう。いや、あの場所に帰ろう。な? そしたら薬を飲もう。灯、約束だ」
私はうんとも嫌とも言わずにただ笑っていた。
ROOTSのサードシングルもbihukaの後押しもあり、飛ぶように売れた。
そんな中、一日はもっていた記憶を私は日に何度か完全に何度か無くすようになった。
一方、朔はなんと海外の大学に推薦合格が決まったらしい。
もう高校の授業はでなくても、ほぼ卒業したようなものだ。
「どんどん離れていくね、私達」
こうしてどんどん離れていって、いずれ何もかもが変わってしまって、あなたが誰だかも分からなくなっていく。
「灯、お願いだからあの薬を飲んでくれ。もう、ぼくが耐えられないんだよ。灯が辛そうなのを見てるのは」
「朔のお願いでも、それだけはできない」
「どうして……!飲めば記憶を失わないでいられるようになる。それにROOTSとしての活動ももっと楽になるのに」
「それでも朔が……好きだから。ごめんね。こんなちっぽけな気持ちとか記憶しかもう残ってないけど、やっぱり私の心が言うの」
「灯っ」
朔は抱きしめてくれる。
「ねぇ、お願いがある」
「なんだ?」
「私、きっともうすぐしたら入院しないとダメなくらい忘れちゃうと思うの。だから最後にお父さんとお母さんのお墓に私も挨拶に行きたい」
「いいよ、一緒に行こう。いや、あの場所に帰ろう。な? そしたら薬を飲もう。灯、約束だ」
私はうんとも嫌とも言わずにただ笑っていた。



