きみの春に、溶けていく

「じゃあこれ、私たちの名刺だから。これからはここに連絡して」

bihukaはそういううと、”produce by bihuka”と書かれた名刺を渡してくれた。

「晴、小春、この子たちなら私が歌えなくなる日が来ても任せられる」

「でもそんなに小夏がはっきり言うの珍しいな」

「晴が分からないなら、今から証明してあげる。ね、一緒に歌おう」

bihukaは私たちにROOTSの楽譜を見せた。
朔は真剣な瞳で読み込んでる。

私は朔みたいに音楽の楽譜はすぐに読めない。

「私は楽譜とか読めませんーーけれど、記憶してます。歌い方も歌詞も」

これが私の唯一の強み。
明日忘れてしまうとしても、今目の前にある歌は胸に残っている。

「そう、じゃあ歌おう!」

「「はい!」」

私たちはステージに立った。
たくさんの人たちがこっちを見ていて足がすくんだ。

「みんなー、楽しんでこー! もう1回歌うよ。タイトルはROOTS」