まさか社長が前回の商品の担当が私だと覚えているとは思っていなくて、嬉しさと緊張で顔が赤く染まってしまう。
「想代のアイデアはいつも面白くて、納品される商品が楽しみなんだ」
「ありがとうございます!」
先ほどもお礼を言ったのに、嬉しくて「ありがとうございます」を繰り返すことしか出来ない。
何とか他の言葉を絞り出しても、ありきたりな言葉になってしまう。
「本間社長にそう言って頂けて嬉しいです」
しかし本間社長は優しく微笑んでくれて、いつもの言葉を付け加える。
「『本間社長』じゃなくて、大学の時みたいに『史桜先輩』って呼んでくれて良いのに」
「流石にそれは……本間社長は本間社長なので」
「そっか、残念」
本間社長は残念と言いながらも、あまり気にしているような素振りはなくて……言葉に表すのは難しいけれど、冗談めかしたような「残念」だった。
だから、私は本間社長は呼び方など気にしていないと思っていた。
「想代のアイデアはいつも面白くて、納品される商品が楽しみなんだ」
「ありがとうございます!」
先ほどもお礼を言ったのに、嬉しくて「ありがとうございます」を繰り返すことしか出来ない。
何とか他の言葉を絞り出しても、ありきたりな言葉になってしまう。
「本間社長にそう言って頂けて嬉しいです」
しかし本間社長は優しく微笑んでくれて、いつもの言葉を付け加える。
「『本間社長』じゃなくて、大学の時みたいに『史桜先輩』って呼んでくれて良いのに」
「流石にそれは……本間社長は本間社長なので」
「そっか、残念」
本間社長は残念と言いながらも、あまり気にしているような素振りはなくて……言葉に表すのは難しいけれど、冗談めかしたような「残念」だった。
だから、私は本間社長は呼び方など気にしていないと思っていた。



