休暇中の御曹司と出会ったら、愛され過ぎてもう無理です。

「元彼と半年前に別れたんですけれど、別れる時に言われたんですよね。『俺といて楽しい?』って。その時は言い返せなかったけれど、家に帰った後にもう怒りが沸々(ふつふつ)と湧いてきて。『はぁ!? 楽しいから付き合っていたに決まっているでしょ!』って思って。でも、私もデート中とかに『この服可愛いかな?』とか『今の会話、盛り上がらなかったかな?』とか思っちゃって、楽しめない時があったので。あー、ちゃんとバレていたんだなって思いました」

古賀さんはこんな私の意味の分からない話を茶化しもせずに真剣に聞いてくれていた。



「だから……人生楽しもうと思って! 性格は変えられないけれど、『切り替えて楽しもう!』と思うことは出来るから。小さなことでも全力で楽しむって決めました」



古賀さんは私の話を聞き終えて、一言だけ返した。




「うん、最高に格好良い」




その言葉に私はパッと顔を上げてしまう。

しっかりと目を合わせた古賀さんは、あまりに言葉に出来ないような表情をしていて。

その瞳には私が映っている。