休暇中の御曹司と出会ったら、愛され過ぎてもう無理です。

ついでにもっと言えば、古賀さんが食べているディナーの値段を私が払えるかがとてつもなく心配である。

しかし、古賀さんは私が戸惑うことすら分かっていたようだった。

「突然誘ってごめんね。休暇中だから仕事関係の人も誘いずらくて。でも休暇に入ってからずっと一人だったから、久しぶりに誰かと一緒にご飯を食べたいなって思って」

「いや、でも私では余計に気が張るんじゃ……」

「夏奈ちゃんと話していると楽しいから誘っているんだよ」

「そ、それに、最近金欠なので外食は……!」

「俺が誘ったんだから、もちろん俺が払うよ。食事に付き合ってもらえるだけでありがたいのに」

「まだ私と古賀さんと出会ったばかりなので!」

「出会って時間は経っていないけれど、俺は夏奈ちゃんともっと仲良くなりたいと思っているよ」

「うっ……! 私、テーブルマナーとか分からないですよ!?」

「大丈夫だよ。俺は気にしないし……それに、もし夏奈ちゃんが周りの目が気になるなら個室にする」

「っ!?」

この人、物腰が柔らかいのに全部逃げ道を完璧に塞いでくるのだけれど……!?