元文化部と元運動部の深夜ウォーキング

「長谷川さん、大丈夫? なんか三キロの後から元気なくない?」

「全然! ちょっと疲れたのかも! でも最高に楽しかった!」

もう子供じゃない。

これくらいの誤魔化しは身体に染み付いていて、自然に出て来てしまう。

もうこのウォーキングは終わるのに。

「長谷川さん、まるでもうウォーキングが終わったみたいに言うじゃん」

「え、だって……」

もう家はしっかり見えているし、着いたと言っても何もおかしくない距離だ。

「あと十メートル残っているし、何よりハイタッチが最後に残ってるでしょ」

笠木くんがそう言いながら私の前に立った。電灯の逆光で笠木くんの表情は上手く見えない。