天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「そうだ! 本当にシオンが納得しているなら、俺たちに会っても問題ないはずだ!」

「そうです! 先生に会わせてください!」

 ふたりに詰め寄られグヌヌとなる私。

「先触れもなく来るだなんて」

「それはもう聞いた! 同じネタをこするなんて怪しいな!」

「! シオン様はお疲れなんです、日を改めて……」

「一週間も公に出ず、疲れているとはなにをさせているんだ? あの怪しげな魔塔でシオンを酷使してるんだろう!」

 絶好調のローレンス殿下だ。

「どうやら、魔塔とやらを強制捜査する必要がありそうだなっ!」

「そんな勝手は許されません!」

「宮廷魔導師の脅迫拉致監禁、加えて公文書偽造容疑となれば話は別だ」

 ふんぞり返るローレンス殿下を惚れ惚れとした目で見上げるエリカ。

「さぁ! シオンを出すか、俺たちを魔塔に入れるか! どちらを選ぶ!」

 嬉々とするふたりに対して、私は窮地である。