天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「口づけしてるのか?」

「ひゃ、ひゃ、ひゃぁぁいぃぃ? ち、ち、が、これは誤解ですっ!」

「言い訳などいらない。夫婦なのだからかまわない」

 そう笑い瞼を上げる。

 鏡の中では真っ赤な顔をしたルピナが涙目になり繰り返す。

「ひえ、ちが、これは、本当に……!」

 その慌てる様が可愛らしくて振り向くと、ビンと髪が引っ張られた。

「っ!」

「わぁぁ、すみません! シオン様の御髪がぁぁ!」

 慌てて手を離すルピナ。

 私は静かに立ち上がり、彼女の顔を覗き込む。

「さあ、次は君の番だ」





        了