天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「しかし、私はローレンス殿下とエリカに伝えていたはずです。『結婚と退職は私の意志だ』と」

 ローレンス殿下はグッと唇を噛みしめた。

 エリカは涙目で微笑んだ。

「……あのときのお気持ちは本当だったんだと、今ならわかります……」

「友人だというのなら、私の話をきちんと聞いてほしかった。気持ちを尊重してもらえずに残念だ」

 私の言葉に、エリカは小さく謝罪する。

「……信じられなくて……ごめんなさい……」

 ローレンス殿下は俯いたままだ。

 国王陛下はため息をついた。