天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「しない。したとしても、その後悔ごと愛してしまうにちがいないから」

 ルピナは一瞬逡巡し、そして泣きながら破顔して私の胸に飛び込んできた。

 私も彼女を抱き返す。

 ローレンス殿下は私に向かって舌打ちをした。

 それを見とがめたのは国王陛下だ。

「ローレンスよ。お前は神殿に虚偽の報告をして、ふたりの仲を引き裂こうとしたのか?」

「違います! 陛下! 皆が、皆が、シオンは拉致監禁されたと思っていたではないですか!!」

 ローレンス殿下が訴える。

 私はルピナを抱いたまま、国王陛下に伝えた。