天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「……本当に私なんかでいいんですか……?」

「私に君が必要なんだ。そばにいてほしい」

 ルピナはその場にヘナヘナと座り込んだ。

 私はルピナの肩を抱き、その顔を覗き込む。

 涙に濡れて乱れた顔が、扇情的で息を呑んだ。

「……シオン様……」

 かすれたルピナの声が私の心をかき乱す。

「後悔しても、知りませんよ?」

 挑発的な言い方なのに、その表情は裏腹に心細そうで、愛おしいと思ってしまう。

 彼女の頬を転がる涙を指で拭う。