「……! わ、私たちは、その……、誘拐と、監禁の上での……結婚は認めるわけには」
「そんな事実はないではないか! シオンがルピナを望んでいるのだ! 亡命さえ厭わないほどに!! 娘が本当に駆け落ちしたら神殿としてどう責任を取るつもりだ!!」
セレスタイト公爵が怒鳴る。
「いや、しかし……」
「くだらない噂に惑わされ正規の手続きで結ばれた結婚を無効にし、愛し合うふたりを引き裂こうとするとは。そんな非道な神殿にセレスタイト公爵家は今後一切の寄付をおこなわない。神への信仰の厚さは寄付の金額で決まらないからな」
セレスタイト公爵は、寄付の打ち切りを宣告した。
神官たちは困り果て、国王陛下を見上げる。



