「ルピナ。もう一度、私と結婚してほしい」
ルピナは涙目で首を振る。
「でも、神殿が許さないと……」
「ならば、許される国へ行こう」
私の答えに、謁見の間は静まりかえった。
(私はルピナさえいればどこでもいい。この国に未練はない)
ルピナは驚きのあまり目を見開いた。その美しい空色の瞳から、宝石のような涙が転がり落ちる。
「! 神官!! 神殿が愛し合うふたりを認めないというのはいったいどういう理由だ!」
怒鳴り声を上げたのはセレスタイト公爵だ。
たじろぐのは神官たちである。
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