「そうですよね? 私は王国のためを思って……」
エリカは肯定を求めて私を見つめてくるが、私はかぶりを振った。
「長雨の原因を占うならともかく、私を助け出す方法がなぜ国のためになるんだ? 助け出したとて、私が国を救えるかわからないではないか。勝手に自分を『みんな』に置き換えるな」
エリカはそれを聞きヒュッと息を呑み、ハラハラと涙を落とした。
「そんな……私が原因だったなんて……」
エリカは喉をしゃくり上げながら泣いている。
「ごめんなさい! 私はただ、一生懸命、ただ、シオン先生を助けたくて!」
「エリカ、ひとりでそんな無理をする必要はなかったんだ。大聖女になったからといってひとりで背負い込むことはなかった。両立するのが難しかったなら、ローレンス殿下に助けを求めて良かったんだよ」
私がそう諭すと、エリカは両手で自分の顔を追った。



