天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「いったいなにを占ったのだ!!」

 エリカは自分自身を抱きしめて、キュッと目を瞑り震えた。

 私はエリカの前に行き、腰をかがめて目線を合わせる。彼女と出会ったころからそうしてきた。

「聖なる水盆を使うほど、追い詰められていたのか?」

 私はエリカに優しく尋ねた。

 救いを求め神に祈り、占いに答えを求めること自体は、大聖女でなければ咎められるほどのことではないのだ。彼女を責めるつもりはない。

「……それは……」

 エリカはユックリと瞼を上げ、潤んだ瞳で私を見た。

「っ……! ……私、私、シオン先生は不本意に監禁されていると思っていたんです。だから、なんとしても私が救い出さなくちゃって思って、シオン先生を助け出す方法を占ったんです! でもそれは、みんなのためだから、私利私欲じゃないんです……!」

 言い訳するように一気に話し、小さくしゃくり上げる。