天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

 私は一息ついて、国王陛下を見上げた。

「大聖女エリカの神聖力にあります」

 言い切ると、謁見の間がザワついた。エリカに注目が集まる。

「シオン先生!?」

 エリカが信じられないといった顔で私を見た。

 ローレンス殿下は裏切り者を見るような目を私に向ける。

 ルピナを見ると彼女は泣き出しそうな顔をしていた。

「根拠はなんだ」

 国王陛下の声で、謁見の間が静まりかえった。