天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

 私は霧雨の中、ポツンとひとりぼっちだ。あまりの孤独に泣きたくなる。

(シオン先生……。シオン先生……。私、なにを間違えたのでしょうか? どうしたらいいんですか?)

 侍女はおろか、先日まで仲が良かったはずの聖女見習いにまで冷たくされるようになってしまった。

 ローレンス殿下も会いに来てくれない。

 涙がポツリと鍵に落ちた。

 私は慌てて濡れた鍵を拭う。そして、鍵穴に鍵を差し込み門を開いた。

 私は花園を見て小さくため息をついた。

 ここのところ、聖花の元気がないのだ。

(まるで、今の私みたい……)