「わかりました。ルピナに謝罪し和解します。そして、シオンを正式に補佐官として出仕するよう伝えます」
オレが答えると、国王陛下は安心したように吐息をつき頷いた。
「ただ、ルピナが大人しく面会してくれるかどうか……。実は以前からシオンへの面会を希望しているのですが、ことごとく断られており……」
「では、一度だけ手を貸そう。私の名で夫妻を茶会にでも招待すればよい。いくらルピナ嬢でも断れまい」
国王から提案され、オレは大きく頷いた。
「ありがとうございます。国王陛下。いただいたチャンスを必ず生かして見せます!」
大きな声で礼を言うと、国王陛下は鷹揚に頷いた。
オレは国王陛下の書斎を出て、自室に戻りながら考える。
(国王陛下の招待状があるなら、ルピナを恐れることもない。茶会など小さな規模ではなく、客人が多い場に呼び出せば面会したことが大勢に知れ渡る。実際は和解などできなくても、和解したと印象づけることができるだろう!)
証人は多ければ多いほうがよい。
(そうだ。婚約式をすればいい。そうすれば、エリカとオレの婚約は変えられない事実となる。そこへルピナ夫妻を招待すれば、シオンにエリカを奪われる心配もなくなる。それに皆、オレたちが和解したと思うだろう)
婚約式は国事として予定されているのだ。予算も国費から出すことができる。
オレはよい案を思いつき、準備を進めることにした。



