天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


(なんて眩しい!)

 私以外の聴衆も、その美しい声と語り口に魅了され、内容に聞き入っている。

 すべての発表が終わると、講堂の中は拍手喝采が湧き起こった。

 議長が声をあげる。

「なにか質問はございませんか?」

 たくさんの手が上がり私がギョッとした。

(妨害しようとしていた人もいたし、大丈夫かしら?)

 私は威嚇しつつ周囲を見回す。悪意ある質問が飛ぶのではないかと心配したのだ。

 しかし、その心配は杞憂だったようで、質問の内容は有意義で好意的な者ばかりだった。

「はじめはセレスタイト公爵家の七光りと思ったが……」

「いやはや、素晴らしい発表でしたな」

「なぜ、これほどまでの研究者が埋もれていたのか……」

 否定的だった声も、賞賛に変わっている。