天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


(あぁん! 惚れ惚れするほど美しい~!! 全世界よ! 刮目せよ! これが私の推し!!)

 ウットリとする私である。

 シオン様は誰かを探すかのように講堂内を見回した。

(エリカを探しているのかしら……)

 そう思いシオン様を眺めていると、目が合った。

(え? 私を探してたの? まさか、そんな嘘――)

 シオン様は私を認めると、ニコリと小さく微笑んだ。

(ハイ、心肺停止――!!)

 私は思わず胸を押さえ、天を仰いだ。

 同時に周囲でざわめきが起きる。