天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「君はどうして怪我をしたんだ? 本当に運が悪かっただけか?」

 シオン様が尋ねると、子供はモジモジと答えた。

「ノコギリ、肩トントンした」

「どうだった?」

「痛かった。それに、みんなに心配かけた」

「次はどうしたらいい?」

「ノコギリ、ちゃんと扱う」

「そうだな。刃物を扱うときは注意しないと怪我することがわかった。それに、どれだけ痛いかも知った。君なら、同じ思いをしないように、ほかの子にもさせないように、次は注意できるだろう?」

 怪我をした子は力強く頷いた。はじめのころに比べ、少し大人びた顔つきになっている。

「うん。オレ、次はちゃんと注意する!」

 シオン様はそれを見て優しげに微笑む。