天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~

「怪我っ!」

 子供はなにが起こったのかはじめて気がついたようで、みるみる顔が赤くなり口元がひしゃげる。

「わーん!!」

 火がついたように泣き出す子供に私はオロオロと動揺する。

「やっぱり、ノコギリなんてまだ――」

「救急箱を持ってきなさい。血止めの薬はわかるか?」

 私の言葉を遮るようにシオン様が子供たちに指示を出す。

 子供たちはハッとして救急箱を取ってくる。

「消毒! 消毒だよね?」

「先に洗うの?」

 指示を仰ぐ子供たちにシオン様は的確にアドバイスをする。