天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


 するとオリバーはニヤリと笑った。

「やはり、ローレンス王子殿下のお考えどおりのようですね。シオンは王都のパレードのことを知らされずに、この旅行に連れ出されたのでしょう!」

 私はギクリとする。

「王子の依頼を、本人の意志を確認せずに勝手に出欠を決めるとは悪妻もいいところだ!」
「はん! 悪妻で結構ですわ! シオン様は私の夫。私が自由にいたします!」

 私が答えると、オリバーは新聞記事をシオン様に投げつけた。

「悪妻の言いなりで恥ずかしくないのか。シオン! いくら公爵家の財産に目がくらんだとしても、男としての矜恃を示せ!」

 シオン様はその新聞を受け取り、開く。一面には新大聖女就任パレード開催決定の記事がデカデカと掲載されている。

 幸せそうなローレンス殿下がエリカの肩を抱いている写真まで一緒だ。