天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


 そして困惑気味に尋ねる。

「ここでも寝室は別なのか?」

「はい! ご安心ください!」

 私がドンと胸を叩いてみせると、シオン様は軽く咳払いをした。

「っ、あ、ああ。そうだな。中を案内してもらおう」

 私はシオン様を連れてログハウスに入る。吹き抜けのあるリビングには暖炉が設置されている。二階にはふたつの寝室がある。

 私は階段を上がり、寝室に案内した。

 どちらも山の裾野に向かって大きな窓があり、その先はテラスになっている。天体観測にも適していそうだ。

 テラスの手すりにはカラスが一羽止まっていた。

「では、私は西側の部屋を使ってもかまわないか?」

 シオン様に問われ私は頷いた。

「もちろんです」

 私はリビングにいる使用人に声をかける。