天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


 私は苦笑いしながら、こっそり耳打ちする。

「この人、この町の長老の奥さんで通称『飴配りオババ』と呼ばれてるの。受け取っておいたほうが無難よ」

 するとシオン様は素直に飴を受け取った。

「……ありがとうございます」

 飴配りオババはご満悦だ。

「うんうん、よい子だ。よい子だ」

 そう言って、飴配りオババは去っていく。

(オババにすれば、シオン様も子供なのね)

 私はその様子に笑ってしまう。

 シオン様は呆気にとられている。