天才魔導師の悪妻~私の夫を虐げておいて戻ってこいとは呆れましてよ?~


「あら、久しぶり」

 少年はジロジロとシオン様にとガンを飛ばす。

「なぁ、こいつ」

「こいつではないわよ。私の愛する旦那様に無礼は許さないわ」

 私が睨むと、ふてくされた様子で食ってかかってくる。

「ぁあん? こんな奴、ルピナ様に似合わない!」

「はぁ? ふざけないで! 私がシオン様に似合わないならともかく! 撤回しなさい!! そもそも、私が選んだものに文句があるの?」

 即答すると少年は涙目になった。一歩、さがるとクルリときびすを返し、駆けていく。

「ルピナ様の馬鹿ー!! 旦那とか、いきなり連れてくるんじゃねー!!」

 そう吐き捨てる。

「……なんなのあれ?」

 私が小首をかしげると、シオン様がため息をつく。