「シオン様がどうされたいか、それが一番重要です。セレスタイト公爵家に連なる者として堂々とされたらよろしいのよ。見知らぬ他人に配慮する必要などないのですわ」
シオン様は私の言葉を聞き、目を大きく見開いたと思ったら、柔らかく目尻を下げた。
「そうか」
「文句を言う者ものなど気にする価値もない。どうせ、なにもできやしないわ。私の夫になにかしてくるようなら、制裁を加えるのみ」
私はニヤリと笑う。
「たしかに、新大聖女のパーティーはすごかったな」
拉致当日を思い出したようで、シオン様は小さく笑った。
「なら、少し町を歩いてみたいと思う」
「そうですか。私もご一緒してもよろしい?」
「ああ」
私はシオン様の許可を得て、一緒に町歩きをすることにした。
私たちは連れだって駅舎をでた。カラスが驚いたかのように羽ばたいていく。



