翌朝、カロリーナは崖沿いの小道に立っていた。手には高性能ドローンのコントローラー。海から吹き付ける風が髪を揺らし、足元には切り立った崖が広がっている。
「よし、準備完了!」
カロリーナがスイッチを押すと、ドローンは軽やかに浮かび上がり、青い空へと舞い上がった。
湊斗と柚、ドリューがその後ろから見守る。
「映像、こっちに送って」湊斗が言うと、カロリーナは画面を共有した。
ドローンが断崖を沿うように進み、やがて大きな裂け目を映し出した。海面の下へと続く影が見え、その奥には複雑に入り組んだ岩の構造があった。
「これだ……裂け目の入口」湊斗が呟く。
柚はペンダントを握りしめた。すると針が微かに震え、裂け目の方向を示した。
「やっぱりここなんだ……」
ドリューは映像を解析しながら言った。
「水深二十五メートル。入口は狭いが、潜水スキルがあれば通過できる」
湊斗は頷き、ホワイトボードにルートを書き込んだ。
「ここを突破すれば、遺跡への最短ルートだ」
その場で休憩をとりながら、カロリーナは笑みを浮かべた。
「私、新しい場所を探すの大好きだから、この仕事は楽しいわ!」
柚もつられて笑った。
「ありがとう、カロリーナ。あなたがいて心強い」
昼過ぎ、全員が崖の上に集合し、ドローンの記録映像を確認した。
「潮流が強まる前に進入しないと危険だな」航太が地図を見ながら言う。
「でも、このルートなら行けるはずだ」千愛が拳を握る。
可奈子も頷いた。
「港湾局から補助ロープも借りたし、準備は万端だね」
午後、崖の下に降り立った一行は、補助ロープを岩肌に固定しながら慎重に足を進めた。切り立った岩壁からはしぶきが飛び散り、足場は滑りやすい。
「気をつけて、ここで怪我したら意味がないからね」貴史が声をかける。
「了解!」千愛が短く答え、先頭に立って進んだ。
崖下に到着すると、目の前には海面に開いた大きな裂け目が広がっていた。そこからは深い青が覗き、潮の流れがゆっくりと渦を巻いている。柚はペンダントを取り出した。針は強く震え、まるでそこへ進めと促しているかのようだった。
「やっぱりここが正しい入口なんだ……」
湊斗は裂け目を見つめ、真剣な声で言った。
「ここから先は危険度が高い。本格的な潜航は準備を整えてからだ」
ドリューも頷き、タブレットを操作して周囲の地形を記録する。
「潮流の方向は予想通り。安全ルートをマークした」
その時、カロリーナがにこりと笑い、肩をすくめた。
「こういうスリル、大好きなのよね。新しい冒険の匂いがする!」
可奈子は苦笑しながら言った。
「あなた、本当に肝が据わってるね……」
「だって、怖がってたら何も見つからないでしょ?」
カロリーナの明るい声に場の空気が和らぎ、緊張していた柚も少し笑った。
夕方、港に戻った一行はドローン映像と現地調査データを照合し、裂け目ルートを最終決定とした。湊斗はホワイトボードに大きく書き記した。
「これで遺跡への入口が確定だ。あとは潜航のタイミングを計るだけ」
柚はペンダントを握り、静かに誓った。
――必ず、この道の先にあるものを守る。
その夜、港の倉庫では全員が集まり、裂け目ルートの情報を共有していた。
航太は潮流データを正確に読み上げる。
「午前九時から十一時の間が最も安全……それを過ぎると潮が速くなる」
湊斗はうなずき、ホワイトボードに時間を書き込んだ。
「じゃあ、明後日午前九時に潜航開始。安全確認を徹底する」
千愛は潜水講習の進捗を報告し、全員が二十五メートルまで安定して潜れることを確認した。
「みんな、本当に成長したね」千愛は笑みを浮かべ、柚を見た。「特に柚、最初は怖がってたのに、今はすっかり板についてる」
「え、そんなことないよ」柚は照れ笑いを浮かべたが、内心では少し誇らしかった。
可奈子は補助ロープや予備器材のチェックリストを掲げた。
「全部そろったわ。これで明後日、すぐに潜れる」
ドリューも端末を見ながら言った。
「避難ルートも確保済み。どんなトラブルにも対応できるはずだ」
カロリーナは両手を腰に当て、にっこり笑った。
「準備は完璧ね! あとはやるだけ!」
柚はペンダントを胸に当てた。針はまだ裂け目の方角を示している。
――明後日、いよいよ遺跡に近づく。
その思いに胸が高鳴った。
窓の外では灯台が静かに光り、海を照らしていた。その光を見つめながら、柚は心の奥でそっと呟いた。
「必ず守るよ……この町も、仲間も」
「よし、準備完了!」
カロリーナがスイッチを押すと、ドローンは軽やかに浮かび上がり、青い空へと舞い上がった。
湊斗と柚、ドリューがその後ろから見守る。
「映像、こっちに送って」湊斗が言うと、カロリーナは画面を共有した。
ドローンが断崖を沿うように進み、やがて大きな裂け目を映し出した。海面の下へと続く影が見え、その奥には複雑に入り組んだ岩の構造があった。
「これだ……裂け目の入口」湊斗が呟く。
柚はペンダントを握りしめた。すると針が微かに震え、裂け目の方向を示した。
「やっぱりここなんだ……」
ドリューは映像を解析しながら言った。
「水深二十五メートル。入口は狭いが、潜水スキルがあれば通過できる」
湊斗は頷き、ホワイトボードにルートを書き込んだ。
「ここを突破すれば、遺跡への最短ルートだ」
その場で休憩をとりながら、カロリーナは笑みを浮かべた。
「私、新しい場所を探すの大好きだから、この仕事は楽しいわ!」
柚もつられて笑った。
「ありがとう、カロリーナ。あなたがいて心強い」
昼過ぎ、全員が崖の上に集合し、ドローンの記録映像を確認した。
「潮流が強まる前に進入しないと危険だな」航太が地図を見ながら言う。
「でも、このルートなら行けるはずだ」千愛が拳を握る。
可奈子も頷いた。
「港湾局から補助ロープも借りたし、準備は万端だね」
午後、崖の下に降り立った一行は、補助ロープを岩肌に固定しながら慎重に足を進めた。切り立った岩壁からはしぶきが飛び散り、足場は滑りやすい。
「気をつけて、ここで怪我したら意味がないからね」貴史が声をかける。
「了解!」千愛が短く答え、先頭に立って進んだ。
崖下に到着すると、目の前には海面に開いた大きな裂け目が広がっていた。そこからは深い青が覗き、潮の流れがゆっくりと渦を巻いている。柚はペンダントを取り出した。針は強く震え、まるでそこへ進めと促しているかのようだった。
「やっぱりここが正しい入口なんだ……」
湊斗は裂け目を見つめ、真剣な声で言った。
「ここから先は危険度が高い。本格的な潜航は準備を整えてからだ」
ドリューも頷き、タブレットを操作して周囲の地形を記録する。
「潮流の方向は予想通り。安全ルートをマークした」
その時、カロリーナがにこりと笑い、肩をすくめた。
「こういうスリル、大好きなのよね。新しい冒険の匂いがする!」
可奈子は苦笑しながら言った。
「あなた、本当に肝が据わってるね……」
「だって、怖がってたら何も見つからないでしょ?」
カロリーナの明るい声に場の空気が和らぎ、緊張していた柚も少し笑った。
夕方、港に戻った一行はドローン映像と現地調査データを照合し、裂け目ルートを最終決定とした。湊斗はホワイトボードに大きく書き記した。
「これで遺跡への入口が確定だ。あとは潜航のタイミングを計るだけ」
柚はペンダントを握り、静かに誓った。
――必ず、この道の先にあるものを守る。
その夜、港の倉庫では全員が集まり、裂け目ルートの情報を共有していた。
航太は潮流データを正確に読み上げる。
「午前九時から十一時の間が最も安全……それを過ぎると潮が速くなる」
湊斗はうなずき、ホワイトボードに時間を書き込んだ。
「じゃあ、明後日午前九時に潜航開始。安全確認を徹底する」
千愛は潜水講習の進捗を報告し、全員が二十五メートルまで安定して潜れることを確認した。
「みんな、本当に成長したね」千愛は笑みを浮かべ、柚を見た。「特に柚、最初は怖がってたのに、今はすっかり板についてる」
「え、そんなことないよ」柚は照れ笑いを浮かべたが、内心では少し誇らしかった。
可奈子は補助ロープや予備器材のチェックリストを掲げた。
「全部そろったわ。これで明後日、すぐに潜れる」
ドリューも端末を見ながら言った。
「避難ルートも確保済み。どんなトラブルにも対応できるはずだ」
カロリーナは両手を腰に当て、にっこり笑った。
「準備は完璧ね! あとはやるだけ!」
柚はペンダントを胸に当てた。針はまだ裂け目の方角を示している。
――明後日、いよいよ遺跡に近づく。
その思いに胸が高鳴った。
窓の外では灯台が静かに光り、海を照らしていた。その光を見つめながら、柚は心の奥でそっと呟いた。
「必ず守るよ……この町も、仲間も」


