封印が安定したとはいえ、遺跡の構造にはまだ危険が残されていた。裂け目周辺の岩盤が不安定で、余震のように小さな崩落が続いているのだ。もしこのまま放置すれば、再び入口が塞がれ、監視やメンテナンスが困難になる。
そこでカロリーナが提案した。
「別ルートを作ろう。安定した通路を確保すれば、今後の点検も安全になる」
湊斗は少し考え、仲間たちを見た。
「リスクはあるけど……やる価値はある。やろう」
爆破技術を学んでいたカロリーナは、港の工事部門に協力を依頼した。地元の職人たちは驚きながらも、彼女の大胆な計画に興味を示し、協力を快諾した。
「海外から来た君がそんな知識を持っているとはね」職人の一人が感嘆する。
「新しい場所に行くのが好きだから、勉強しておいたのよ」カロリーナは笑みを浮かべた。
準備は数日で整った。安全半径を確保し、爆破箇所にあらかじめ穴を空けておく。柚は胸元のペンダントを握り、静かに祈った。
――この道が、未来への道になりますように。
カウントダウンが始まり、全員が遮蔽物の影に身を潜める。
「……3、2、1、点火!」
轟音が響き、海中に泡の柱が立ち上った。
爆発の振動が収まると、すぐに潜水チームが確認に向かった。海中は細かい砂が舞い、視界が悪い。しかしカロリーナは迷わず前進し、計測器を取り出して岩盤の状態を確認した。
「崩落の危険はないわ。通路は予定通りに開いた!」
湊斗がハンドサインを送り、チームは新たにできた開口部へ進む。そこは以前の裂け目よりも安定しており、幅も広く取られていた。
「これなら大型器材も通せるな」ドリューが感心した声を上げる。
柚はペンダントを握りしめ、開口部の奥を見つめた。淡い光が漏れ、まるで遺跡自体が安堵の息を吐いているように感じられた。
――これで、未来への道は守られた。
浮上すると、港で待っていた工事部門の職人たちが拍手で迎えた。
「見事だ! きれいに開いたぞ」
カロリーナは少し照れくさそうに笑い、肩をすくめた。
「みんなの協力のおかげよ」
千愛が図面を広げ、点検ルートを新たに記し込んだ。
「これで、今後のメンテナンスもやりやすくなるね」
湊斗は全員に視線を向け、静かに言った。
「今日の判断は間違ってなかった。ありがとう、カロリーナ」
彼女はにっこりと笑い、親指を立てた。
作業が終わり、全員が港に戻った。カロリーナは工具箱を片付けながら、ふっと息をついた。
「正直、少し怖かった。でも、やってよかった」
柚が笑顔で答えた。
「あなたが決断してくれたから、この道ができたんだよ」
貴史が差し入れの温かい飲み物を配り、皆で乾杯をした。
「新しい通路に、未来への道に!」
カップが触れ合い、笑い声が港に響く。
湊斗は空を見上げて呟いた。
「これで遺跡は完全に安定するはずだ。あとは見守りを続けるだけだな」
ドリューが微笑みながら頷いた。
「一緒に成長できる仲間がいて、本当に嬉しいよ」
カロリーナは遠く灯台を見つめ、静かに言った。
「新しい場所に行くのが好きって言ったけど、この町はもう私にとって大切な場所になったわ」
柚は胸が熱くなり、ペンダントを握った。
――おばあちゃん、みんなで守ったよ。これからもきっと大丈夫。
波の音だけが聞こえる港で、全員の顔に安堵と誇りが浮かんでいた。
そこでカロリーナが提案した。
「別ルートを作ろう。安定した通路を確保すれば、今後の点検も安全になる」
湊斗は少し考え、仲間たちを見た。
「リスクはあるけど……やる価値はある。やろう」
爆破技術を学んでいたカロリーナは、港の工事部門に協力を依頼した。地元の職人たちは驚きながらも、彼女の大胆な計画に興味を示し、協力を快諾した。
「海外から来た君がそんな知識を持っているとはね」職人の一人が感嘆する。
「新しい場所に行くのが好きだから、勉強しておいたのよ」カロリーナは笑みを浮かべた。
準備は数日で整った。安全半径を確保し、爆破箇所にあらかじめ穴を空けておく。柚は胸元のペンダントを握り、静かに祈った。
――この道が、未来への道になりますように。
カウントダウンが始まり、全員が遮蔽物の影に身を潜める。
「……3、2、1、点火!」
轟音が響き、海中に泡の柱が立ち上った。
爆発の振動が収まると、すぐに潜水チームが確認に向かった。海中は細かい砂が舞い、視界が悪い。しかしカロリーナは迷わず前進し、計測器を取り出して岩盤の状態を確認した。
「崩落の危険はないわ。通路は予定通りに開いた!」
湊斗がハンドサインを送り、チームは新たにできた開口部へ進む。そこは以前の裂け目よりも安定しており、幅も広く取られていた。
「これなら大型器材も通せるな」ドリューが感心した声を上げる。
柚はペンダントを握りしめ、開口部の奥を見つめた。淡い光が漏れ、まるで遺跡自体が安堵の息を吐いているように感じられた。
――これで、未来への道は守られた。
浮上すると、港で待っていた工事部門の職人たちが拍手で迎えた。
「見事だ! きれいに開いたぞ」
カロリーナは少し照れくさそうに笑い、肩をすくめた。
「みんなの協力のおかげよ」
千愛が図面を広げ、点検ルートを新たに記し込んだ。
「これで、今後のメンテナンスもやりやすくなるね」
湊斗は全員に視線を向け、静かに言った。
「今日の判断は間違ってなかった。ありがとう、カロリーナ」
彼女はにっこりと笑い、親指を立てた。
作業が終わり、全員が港に戻った。カロリーナは工具箱を片付けながら、ふっと息をついた。
「正直、少し怖かった。でも、やってよかった」
柚が笑顔で答えた。
「あなたが決断してくれたから、この道ができたんだよ」
貴史が差し入れの温かい飲み物を配り、皆で乾杯をした。
「新しい通路に、未来への道に!」
カップが触れ合い、笑い声が港に響く。
湊斗は空を見上げて呟いた。
「これで遺跡は完全に安定するはずだ。あとは見守りを続けるだけだな」
ドリューが微笑みながら頷いた。
「一緒に成長できる仲間がいて、本当に嬉しいよ」
カロリーナは遠く灯台を見つめ、静かに言った。
「新しい場所に行くのが好きって言ったけど、この町はもう私にとって大切な場所になったわ」
柚は胸が熱くなり、ペンダントを握った。
――おばあちゃん、みんなで守ったよ。これからもきっと大丈夫。
波の音だけが聞こえる港で、全員の顔に安堵と誇りが浮かんでいた。


