封印を終えた夜、柚たちは倉庫に集まっていた。机の上には遺跡で撮影した映像や計測データが並び、全員が疲れていながらも目を輝かせている。
「これが《潮の心臓》……そして封印が安定した瞬間の記録」カロリーナがドローン映像を再生する。そこには青白い光に包まれた水晶と、それを囲む仲間たちの姿が映っていた。
柚はペンダントを握りしめ、ふと目を閉じた。
――あのとき見えた映像……灯台守の記憶だったのかな。
「ねえ、みんな。あのとき、不思議な映像を見なかった?」柚が口を開いた。
すると、全員が驚いたように顔を見合わせた。
「やっぱり……俺も見た」湊斗が言う。「百年前の灯台守が、封印をしている光景だった」
千愛も小さく頷く。
「私も。あれはきっと、遺跡そのものの記憶なんだと思う」
ドリューが興味深そうに言った。
「文化によって呼び方は違うけど、場所や物が記憶を持つって話は世界各地にある。今回の映像は、その一つかもしれないね」
航太がメモを取りながら言った。
「……だから封印が成功したってわかったんだ」
柚は微笑んだ。
「灯台守さんも、きっと喜んでるよ」
夜が更けても、誰一人として席を立とうとしなかった。映像や記憶の話は、自然と未来の話へとつながっていく。
「封印が成功したことで、この町の海流は安定するだろうね」ドリューが地図を指差しながら言った。
航太は潮流データを開き、確認する。
「……うん、今のところ異常はない。これで漁業にも影響が出ないはずだ」
千愛が手を組み、少し考え込むようにして言った。
「でも、遺跡ってどうしてあんなに大きな力を持っているんだろう。人の手で作られたものなのかな?」
カロリーナが笑って肩をすくめた。
「そこはロマンでいいんじゃない? でも、また動き出さないように見守りは続けた方がいいわね」
湊斗は一同を見回し、少し照れたように微笑んだ。
「正直、最初は不安もあった。でも……みんなと一緒だったから、ここまで来られた」
可奈子が柔らかく笑い、頷いた。
「私も。頼まれたら断れない性格で参加したけど、今では心からやってよかったと思ってる」
柚はペンダントを見つめながら、ゆっくりと口を開いた。
「私、このペンダントを博物館に寄贈しようと思う。灯台守の記憶を、ずっと残しておきたいから」
その言葉に全員が頷き、場に温かな空気が流れた。
翌朝、柚はペンダントを手に博物館へ向かった。町を見渡すと、港も市場も普段通りのにぎわいを取り戻している。大渦の危機に怯えていた日々が嘘のようだ。
博物館の受付で事情を話すと、館長が直々に出てきた。
「これが……灯台守の形見なのですね」
柚は頷き、ペンダントを差し出した。
「町を守ってくれた証です。これをここで守ってください」
館長は深々と頭を下げた。
「必ず大切に展示します」
ガラスケースに収められたペンダントは、朝日を受けて柔らかく光っていた。
その夜、仲間たちと港で集まった。夕陽に染まる海を前に、誰もが静かに立ち尽くしている。
「終わったんだね」可奈子が呟く。
「でも、ここからが始まりだ」千愛が応じる。
湊斗が全員を見渡し、力強く言った。
「それぞれの未来に進もう。でも、また何かあれば集まろう」
柚は笑顔で頷いた。
「うん、必ず」
そのとき、港の風が優しく吹き、波が小さく光を散らした。それはまるで、灯台守が見守っているかのようだった。
「これが《潮の心臓》……そして封印が安定した瞬間の記録」カロリーナがドローン映像を再生する。そこには青白い光に包まれた水晶と、それを囲む仲間たちの姿が映っていた。
柚はペンダントを握りしめ、ふと目を閉じた。
――あのとき見えた映像……灯台守の記憶だったのかな。
「ねえ、みんな。あのとき、不思議な映像を見なかった?」柚が口を開いた。
すると、全員が驚いたように顔を見合わせた。
「やっぱり……俺も見た」湊斗が言う。「百年前の灯台守が、封印をしている光景だった」
千愛も小さく頷く。
「私も。あれはきっと、遺跡そのものの記憶なんだと思う」
ドリューが興味深そうに言った。
「文化によって呼び方は違うけど、場所や物が記憶を持つって話は世界各地にある。今回の映像は、その一つかもしれないね」
航太がメモを取りながら言った。
「……だから封印が成功したってわかったんだ」
柚は微笑んだ。
「灯台守さんも、きっと喜んでるよ」
夜が更けても、誰一人として席を立とうとしなかった。映像や記憶の話は、自然と未来の話へとつながっていく。
「封印が成功したことで、この町の海流は安定するだろうね」ドリューが地図を指差しながら言った。
航太は潮流データを開き、確認する。
「……うん、今のところ異常はない。これで漁業にも影響が出ないはずだ」
千愛が手を組み、少し考え込むようにして言った。
「でも、遺跡ってどうしてあんなに大きな力を持っているんだろう。人の手で作られたものなのかな?」
カロリーナが笑って肩をすくめた。
「そこはロマンでいいんじゃない? でも、また動き出さないように見守りは続けた方がいいわね」
湊斗は一同を見回し、少し照れたように微笑んだ。
「正直、最初は不安もあった。でも……みんなと一緒だったから、ここまで来られた」
可奈子が柔らかく笑い、頷いた。
「私も。頼まれたら断れない性格で参加したけど、今では心からやってよかったと思ってる」
柚はペンダントを見つめながら、ゆっくりと口を開いた。
「私、このペンダントを博物館に寄贈しようと思う。灯台守の記憶を、ずっと残しておきたいから」
その言葉に全員が頷き、場に温かな空気が流れた。
翌朝、柚はペンダントを手に博物館へ向かった。町を見渡すと、港も市場も普段通りのにぎわいを取り戻している。大渦の危機に怯えていた日々が嘘のようだ。
博物館の受付で事情を話すと、館長が直々に出てきた。
「これが……灯台守の形見なのですね」
柚は頷き、ペンダントを差し出した。
「町を守ってくれた証です。これをここで守ってください」
館長は深々と頭を下げた。
「必ず大切に展示します」
ガラスケースに収められたペンダントは、朝日を受けて柔らかく光っていた。
その夜、仲間たちと港で集まった。夕陽に染まる海を前に、誰もが静かに立ち尽くしている。
「終わったんだね」可奈子が呟く。
「でも、ここからが始まりだ」千愛が応じる。
湊斗が全員を見渡し、力強く言った。
「それぞれの未来に進もう。でも、また何かあれば集まろう」
柚は笑顔で頷いた。
「うん、必ず」
そのとき、港の風が優しく吹き、波が小さく光を散らした。それはまるで、灯台守が見守っているかのようだった。


