昼休み、宮海中学校新聞部の部室。机の上には、未発表の新聞原稿や取材メモが山積みになっていた。窓の外には蝉の鳴き声が響き、夏の日差しが白く差し込んでいる。
凪桜と大河が部屋に入ると、部長の亮佑がノートパソコンを前に腕を組んでいた。その表情はいつになく真剣だ。
「来たか。二人に見せたいものがある」
亮佑は画面をくるりとこちらに向けた。そこには〈セレスティック開発、海底エネルギー掘削計画〉という文字が映っていた。
「これ、どういうこと?」凪桜が身を乗り出す。
「この会社、港の沖合で掘削実験をしようとしてる。しかも、計画書の日付は八月一日。強行するつもりらしい」
横で梨奈が資料の束を広げた。彼女は町議会の議事録を調べてきたらしい。
「議会でも一度取り上げられたけど、資料不足で結論は先送り。でも、このままじゃ……」梨奈の声は固かった。
「活断層の真上で掘削する計画らしい。もし刺激したら……地震とか、最悪津波もありえる」亮佑の説明に、凪桜は息を呑んだ。
大河が腕を組みながら言う。「なあ、これって町全体の問題じゃないか? 見過ごせないだろ」
「だから君たちに話した。町の人に知らせるにしても、確かな証拠が要る」亮佑は冷静に言った。
凪桜は腕輪にそっと触れる。昨夜の声が耳の奥で蘇る——『誰かを守って』。
「……やろう。ちゃんと調べて、町を守ろう」
その決意に、三人は無言で頷き合った。夏の陽射しの中、風が窓を揺らし、どこかで小さく腕輪が光ったように見えた。
凪桜と大河が部屋に入ると、部長の亮佑がノートパソコンを前に腕を組んでいた。その表情はいつになく真剣だ。
「来たか。二人に見せたいものがある」
亮佑は画面をくるりとこちらに向けた。そこには〈セレスティック開発、海底エネルギー掘削計画〉という文字が映っていた。
「これ、どういうこと?」凪桜が身を乗り出す。
「この会社、港の沖合で掘削実験をしようとしてる。しかも、計画書の日付は八月一日。強行するつもりらしい」
横で梨奈が資料の束を広げた。彼女は町議会の議事録を調べてきたらしい。
「議会でも一度取り上げられたけど、資料不足で結論は先送り。でも、このままじゃ……」梨奈の声は固かった。
「活断層の真上で掘削する計画らしい。もし刺激したら……地震とか、最悪津波もありえる」亮佑の説明に、凪桜は息を呑んだ。
大河が腕を組みながら言う。「なあ、これって町全体の問題じゃないか? 見過ごせないだろ」
「だから君たちに話した。町の人に知らせるにしても、確かな証拠が要る」亮佑は冷静に言った。
凪桜は腕輪にそっと触れる。昨夜の声が耳の奥で蘇る——『誰かを守って』。
「……やろう。ちゃんと調べて、町を守ろう」
その決意に、三人は無言で頷き合った。夏の陽射しの中、風が窓を揺らし、どこかで小さく腕輪が光ったように見えた。


